【あるふぁもるとくらぶ】 第9号


 【あるふぁもるとくらぶ】  第9号
 
 桜の季節も終わりに近づき、季節はいよいよ、初夏へと向かいます。
 そして自分には、あの暑い夏へ向けた準備の季節でもあります。
 と言うことで、今回は、ミレニアムを記念(?)して出された物を
 幾つかご紹介します。
 
 では、まずはこれから、
 ※レダイグ シェリーフィニシュ  42%
 トバモリー蒸留所で作られている、セカンドラベル的な物。
 的なと言う言い方をしたのは、正確にはトバモリーはシングルモルトではなく
 バンテッドモルトだからです。それを、改めて瓶詰めする際、先の商品名では、
 誤解を招くと言うことで、レダイグの名となった。
 現在は、オフィシャルとして幾つかのレダイグが発売されており、トバモリー蒸
 留所のレダイグが正式な名称となっています。
 味は、シェリーカスクと言う割には甘みが少ないですが、その分、あっさりして
 います。少しの苦みもあります。
 お好み次第と言った味わいです。
 
 ※ローズバンク(シグナトリーミレニアムモルトシリーズ
   1990年蒸留樽詰め   1999年瓶詰め  43%
   シグナトリー社が出したミレニアムモルトシリーズ。
   いくつか出ていたものの一つで、1993年に休止されたローズバンクの最終
   的なモルトです。
   香りは少し、アルコール臭がつよいものも、ローズバンクらしからぬ味に仕上
   がっています。すっきりとしていて、飲みやすくなっています。
 
 ※ポートエレン(シグナトリーミレニアムモルトシリーズ
   1975年蒸留樽詰め 1999年瓶詰め 43%
   同じく、ミレニアム&閉鎖モルト。1970年代のポートエレンは数が少なく
   なっており、なかなか、見ることができなくなりました。その一つです。
   20年以上熟成すると、ピーティさよりもこくが出てきています。
   まとまりが良く、バランスの良いアイレイモルトでしょう。
   返す返すも、もう飲めないと言うのが惜しい気はします。
   
 ※ポートエレン(スコッチセレクションシリーズ
 1983年蒸留樽詰め  1997年瓶詰め  56.9%
 ミレニアム物ではありませんが、ついでに出してみました。
 ポートエレンが閉鎖された最後の年に蒸留されたものです。
 これぞポートエレンの真骨頂という味です。抽象的すぎてすこしわかりにくいか
 もしれませんが、舌先よりはむしろ喉の奥で爆発的に広がっていく感じは、単に
 アルコールが高いと言うだけではなく、ポートエレンがというよりは、アイレイ
 モルトが本来持つ、荒々しさをあらわしていると言えます。
 舌の上においてしばし待ち、その後に飲むと、口の中が軽く麻酔がかかったよう
 になり、結構、面白い感覚です。
 
§シングルモルト用語集
さて今回は、ポートエレンを中心にご紹介しましたので、閉鎖と休止の違いにつ
いてです。
  現在、シングルモルトの蒸留所の数は、正確な数字は把握できてはおらず、約
  110から120ぐらいだと言われています。
  しかし、1980年代にUD(第2号を参照)を中心に、蒸留所の整理統合が
  図られ、現在。稼動しているものは、80から90の間とされています(その
  中でUD傘下の物は40ほど、約半数。80年代は、80近くがその傘下にあっ
  たと言われている)
 現在は閉鎖と言われる物には、2つに分けられます。いわゆる完全閉鎖と休止で
 す。
 完全閉鎖とは、元蒸留所があった所が取り壊され、または売却された後、別の建
 物が建てられた状態のことで、再開は望めない物を言います。
 ミルバーン(現在は改装されパブに)やグレンアルビン(現在はスーパーマーケッ
 ト)、ノースポート(現在は取り壊されたまま)などがそれに当たり、もちろん、
 ポートエレン(第5号参照)もその一つで、消え行くウイスキーの一つです。こ
 のポートエレン以上に幻扱いされているのが、キンクレイス(ストラスグレイド
 ・グレン蒸留所内にあった、モルト部門で作られていたモルト。この蒸留所拡張
 工事の際にモルト部門は閉鎖)です。もし見かけたら、飲んでみる価値はあるで
 しょう。
 その際の注意事項です。これにとどまらず、それ以外の閉鎖ものは、意外な値段
 がついている場合があるので、値段を確認してからのむと良いでしょう。
 ちなみに、ミルバーンは1985年、グレンアルビンとノースポートは1983
 年に完全閉鎖。ポートエレンは1983年の5月に休止、再開の見込みなくモル
 トスターとして再操業をはじめる。キンクレイスは1975年に完全閉鎖になっ
 ています。
  次に、休止とは、蒸留所自体の経営が出来なくなり、一時的に生産を止めてい
  る状態のことをさし、蒸留施設は、稼動可能な状態をいいます。
  現在、この状態であると確認されているのが、ローズバンク、ブルックラディ、
  セントマグデランなどです。
   特例ではあるりますが、スプリングバンクも現在は休止しています。これは、
   経営上の休止ではなく、生産上の休止とのこと(生産量が多すぎて、保管でき
   ない為だとか)です。
  しかし、この逆の場合も最近は出てきています。休止状態の蒸留所を別のオー
  ナーが買い取り、再開すると言う場合です。
  最近では、グレンモーレンジ社が、アードベックを買収し再開させ、ベンネビ
  スを、日本のニッカウイスキーが、買収、再開させました。スペイサイド蒸留
  所も、近年軌道に乗ってきたようで、近々、オフシャルの発売が決まっていま
  す。
  完全閉鎖でなければ、再開の見込みもあしますし、飲む機会もあるでしょうが、
  そうでない物は、出来るだけ飲んでみて、なぜ?もしくは、やっぱり!と考え
  て飲むのも楽しいのではないでしょうか。
  
 と言うことで、今回はこれまでです。次回は何を・・・・、とすでに悩みつつ、
 記念すべき(?)第10号の企画は????
 余計な期待をさせつつ、ここまでです。
 でわ。
  
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良いウイスキーには、自然と時間、人の心が必要である。
 malter

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