【あるふぁもるとくらぶ】 第13号
【あるふぁもるとくらぶ】 第13号
本格的な寒さがやってきました。
今年も後わずか、体調に気をつけて頑張りましょう。
さて、今回は、先日に行われましたモルトオフに出したものの中から、
いくつかを紹介します。
※ブローラ 18年(オールド モルト カスクシリーズ)
1981年蒸留樽詰め 1999年瓶詰め 50%
現在休業中の元クライヌリッシュ蒸留所の変わり種モルト。1967年にこの
蒸留所の隣に新しい蒸留所が立てられ、そこにクライヌリッシュと言う名前が
移された。そのため、元々この名であった蒸留所はブローラと名前を改名
して現在にいたります。
現在のクライヌリッシュに比べると、味に差はあるもの、その個性は面白い物
があります。
香りは年数の割には熟成感がないものの、味にはこくや広がりがあり、フィニッ
シュは意外に長いです。味わい深い一品です。
※アードベック 9年 (マーレイ・マクダビット)
1991年蒸留樽詰め 2000年瓶詰め 46%
最近、良く出まわっている若いニューアードベックもの。1989年、グレン
モーレンジ社によって、操業が再開されてからのもの。
若さ特有のアルコール臭=エステル臭が強く、その他の香りをかぎ分けるのは
難しいです。味もそれを象徴する物で、フィニッシュにピーティな後味が残り
ます。ボトラーズもののアードベックは珍しく、かつ若い物が多いのも特徴の
一つです。
※グレングラント 36年(ケイデンヘッド オーセンティック ミレニアム)
1964年蒸留樽詰め 2000年瓶詰め 52.6%
今回のたびの目玉の一つです。36年と言う長期熟成が作り出す香りは香ばし
く様々な香りに変化します。一般的に盛るとの樽の熟成は30年前後が限界と
されています。この事は、熟成のところで後述するとして、シェリー樽の熟成
がラムを思わせる濃い色に仕上げています。濃い甘みに後味として広がる樽の
苦み、バランスよく仕上がり、良くぞここまで我慢したと言える逸品です。
※ロングロウ 9年(114 スコッチ モルト ソサエティ)
1990年蒸留樽詰め 1999年瓶詰め。
去年の末に、限定200本で発売された物を、この機会に開けました。今回に
とりにして、メインモルトです。
これに関しては、必要以上には書きません。ただ、9年と言う時間の割には完
璧な熟成がなされています。これほどの物はめったにありません。ロングロウ
と言うモルトで評価するのではなく、1モルトとして評価して秀逸的なモルト
ウイスキーです。おいしいです。
ということで、第三回です。
《 シングルモルトウイスキーが出来るまで =3= 》
蒸留されたモルト原酒は樽へ移され、熟成に入ります。
7、樽、エンジェルシェア、熟成・・・このことについては、すでに説明済みな
ので、簡単な流れだけにします。
樽は主に、オーク素材を使って作られた物を使います。最も有名な物がシェリー
樽です。この樽を使うことにより、まろやかで軟らかなモルトが出来るとされて
います。マッカランやグレンファークラスなどは100%シェリー樽を使うこと
で有名ですが、そのシェリー樽は入手が困難で、マッカランでは、自社で樽を製
造した上で、シェリーメーカーに貸し出し、使用して貰ってから、回収すると言
う手段を使っています。樽・そのものをこだわることにより様々なモルトを作り
出すことになります。本当の意味でのモルトの個性はこの樽によって決定されま
す。
この時、モルトは呼吸しています。正確には、樽の木の表面には、微少な穴が空
いておりそこから、アルコールが蒸発し、その代わりに、樽の木の中にある様々
な物質、味や香りの成分などが、モルトについていきます。
蒸発すると言うことは、必然的に、アルコール度数が下がり、量が減っていきま
す。原酒の状態で、樽に100%入っていて、70度前後のアルコール度数が、
10年で、約90%になり、度数も60〜65度まで下がります。その分、モル
トに色が現われ、味が染み込み、香りがつきます。この現象を、スコットランド
のモトト職人たちは、天使が飲み、おいしくしてくれるという伝説があり、「エ
ンジェルシェア」と呼んでいます。30年を超えると実に半分以上がなくなるこ
ともあり、現地の人々は、「大酒のみの天使が多くて困る。」と冗談交じりに、
言っているのを聞いたことがあります。
最近、長期熟成のモルトウイスキーが多数発売され、とんでもない値段で売られ
ていますが、熟成の期間が、長ければおいしいウイスキーになると言うわけであ
りません。適度な熟成といのが本当の所です。モルト原酒によっては、早熟な物
もありますし、若い方がおいしいものもあります。逆に、長期熟成させ過ぎて、
味か枯れていて、樽の渋味が出過ぎていたり、だれた味で、まとまりがない物も
多いです。値段は高いが、味がこれでは話になりません。
熟成の最高適性年数は、30年前後とされていますが、もちろんそれは、モルト
によりけりです。あくまでも、目安として見ておいてください。
若くて上手い物もありますし、もちろん、40年、50年寝た物で、秀逸な物も
あります。値段も極高でしょうが・・・・。
〜追加情報、ビン熟成?例外品=オールドタイプウイスキー・・・もう一つのモ
ルト、というよりは、ウイスキー全体にブームになっている。オールドタイプの
ウイスキーについても少し書いておきます。
つまり、何かと言うと、古いウイスキー、10年以上前に発売されていて、現在
は終売されていたり、蒸留所が閉鎖されてしまった物や、ラベルやボトルのチェ
ンジに伴い、味が変わってしまったものをさして言います。
それが、プレミアがついて、コレクション商品になってしまっています。
20年前では1万円くらいで出ていた物が、いまは、5万円とか10万円、時に
は20万以上の値段がついている物もあります。
当然ですが、モルトは基本的にはビンでは熟成しません。ビンにつめられた段階
で、成長は止まってしまいます。若干の例外はありますが、この値段の上昇は、
単なるマニア価格です。味の評価からついた値段ではないので、あまり期待は
出来ません。確かに、現行商品よりはおいしいかもしれませんが、10倍以上の
値段の差が味にあるとはおもえません。古い酒屋を覗いて、安く買うぐらいに
しておいた方がよさそうです。
以上、シングルモルトができるまで+追加情報でした。
今回はここまでです。次回は、ソサエティ特集2かな?
主に、今回買ってきた、日本未発売物を中心のお知らせします。
でわ。
---
良いウイスキーには、樽と自然と天使達、そして、時間が必要である。
malter from