【あるふぁもるとくらぶ】 第15号
【あるふぁもるとくらぶ】 第15号
少し遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。
今年も1年よろしくおねがいします。
さて、ことし、最初は、なぜかモルトではなく、
※タラモデュー (オフィシャル旧ボトル)
去年の夏に手に入れた物です。表記が特級時代のオールドボトルです。
アイリッシュウイスキーのブレンドですが、味はそうは思えないほどの仕上がり
になっています。普通ではありえない、ビンでの熟成をしているのでは、という
気がします。面白い味です。
一般的に、オールドボトルの容量表記は、750mlが普通ですが、これは76
0mlで、さらに古く、20年以上まえのものです。
飲んでみる価値のある逸品です。
※アベラワー 1976 21年 (オフィシャルボトル
1976年蒸留樽詰め 1997年瓶詰め 43%
アベラワーのオフィシャルボトルの中で、蒸留年が表示された、特別なシリー
ズものの1本。ファーストフィルのバーボン樽を使用して、熟成されたもの。
3000本限定の物で、No,328。
色は、21年物にしてはうすく、香りは若い木のにおい。少し苦みにあるが、
口の中に残るフィニッシュはながく、喉には残りません。
後口が、すっきりしています。
※グレンドロナック 9年(シグナトリー カスク シリーズ
1987年蒸留樽詰め 1996年瓶詰め 58.5%
9年物と熟成は若いものの、ファースト・フィル・シャリー樽で熟成させた為か、
色は濃いブラウンから赤みのさした色をしています。香りは、意外に甘みは弱く、
熟成が、早い時に出す、じゃっかんの渋味をだしています。口に入れると初め、
少し甘みを感じるものの、すぐに口全体にブラックコーヒーのような独特の苦みが
広がり、フィニッシュは長いです。好みは分かれると思いますが、好きな人には
意外においしいものです。お試しあれ。
∂シングルモルト用語集
今回はアイリッシュウイスキーを載せましたので、世界の5大ウイスキーとその他の
ウイスキーを原料の違いや、製造工程の違いについてお話します。
現在世界のウイスキー市場は、生産地の違う5つのウイスキーで、95%以上を
しめています。これを、世界の五大ウイスキーと呼び、以下がそれです。
・アイリッシュウイスキー(アイルランドで製造。主に北アイルランド)
・スコッチウイスキー(スコットランドで製造。ブレンドウイスキーが主流)
・アメリカンウイスキー(アメリカで製造。バーボン州でつくられたものが有
名で、シェアが8割以上)
・カナディアンウイスキー(カナダで製造。ライトタイプの物が多い)
・ジャパニーズウイスキー(日本で製造。国内消費率がもっとも高い。)
他の国の物は、ほとんど日本国内に入ってはいませんが、ニュージーランドウイ
スキーやジャーマンウイスキーなどがあります。
また、アジア圏で売られたいるものに、ウイスキーの名がついている物がありま
すが、このほとんどが、イミテーションウイスキーと呼ばれる物で、偽物です。
一時、日本にもあった物で、色付けや、香り付けされたものです。
では、各ウイスキーの原料の違いや、製法の特徴、その他特殊な環境について書
いていきます。
[アイリッシュウイスキー]
ウイスキーの始まりのものといわれています。原料は主にモルトを使い、グレー
ンも或る程度使っています。蒸留回数が3回蒸留するのが、このウイスキーの特
徴で、ピートを使わず、滑らかな味わいで仕上げています。しかし、最近は、ピー
トを使った物や、蒸留回数を減らした物などがあり、個性的な物を作っている傾
向があります。蒸留所の数は、比較的少なく、バンテッドモルトやブレンドが主
流です。全体的には、軟らかでモルとの甘さがあり、飲みやすいタイプのものが
多いです。
[スコッチウイスキー]
説明は、過去の号を見ればわかると思いますので、補足程度に書きます。
現在、販売されているもののほとんどはブレンドウイスキーで、世界的なシェア
でもスコッチの中でも9割を超えます。原料はモルトで、一つの蒸留所の物のみ
で瓶詰めされた物を、「シングルモルトウイスキー」といい、複数の蒸留所どお
しの物を混ぜた物を「バンテッドモルトウイスキー」といいます。これに「グレ
ーンイスキー」を加えてのみやすくしたものを、「ブレンドウイスキー」といい
ます。製造行程では、ピートの量を調整したり、蒸留回数や熟成の仕方に工夫を
したりと、蒸留所ごとに個性があり、最近のブームになっています。
[アメリカンウイスキー]
一般的にバーボンと呼ばれている物がこれにあたりますが、正確には「アメリカ
ンウイスキーの中で、バーボン州で作られた物のみバーボンウイスキーと名乗れ
る」です。一部、テネシー州で作られたいるものがあり、ジャックダニエルなど
がそうです。
このアメリカンウイスキーの始まりは、アメリカに渡ってきたアイルランド移
民の人達が、母国のウイスキーが飲めず、現地で作る事を思いついたとされた
います。蒸留方法は再現できるものの、当時のアメリカには、ウイスキーを作る
だけの麦がなく、そこで、トウモロコシを使うことで、母国のウイスキーとはま
た違ったタイプの物が出来る、きっかけになりました。この原料の違いが、スコッ
チとバーボンの基本的な違いになっています。余談ですが、ウイスキーには「k
ey付き」と「keyなし」と呼ばれる物があります。前者は、アイリッシュと
バーボン(他のアメリカンも含む)、カナディアン。後者は、スコッチ(シングル
・ブレンドとも)、ジャパニーズ。ラベルを見て違いを確認してみると面白いで
す。
蒸留所の数は少なく、ほとんどのバーボンはブレンドです。ゆえに、ブレンドの
重要なウイスキーといえます。
[カナディアンウイスキー]
カナディアンの歴史は意外に新しく、最近登場したウイスキーの一つです。
時はアメリカ、禁酒法時代。悪法名高き(酒飲みにとっては)禁酒法が施行され
て、「お酒を作らない、売らない、飲まない」を基本に摘発がはじまり、カポネ
などのギャングが登場したのは有名な話ですが、それと、時同じくして、アメリ
カを離れ、カナダでウイスキー作りをはじめた人達が、カナディアンウイスキー
の創始者たちです。ですから、基本的には、アメリカンウイスキーの流れをくん
でいますが、ライ麦をベースにしている為、ライトなタイプが多く、五大ウイス
キーの中では、最も軽いタイプのものです。
飲みやすく、ウイスキー初心者に、進めやすいものです。
[ジャパニーズウイスキー]
五大ウイスキーの中で、最も新しい物です。日本のウイスキーは、2人のウイス
キーの父と呼ばれる人によって作られ、今日にいたります。
一人は竹鶴政孝。大正7年、24歳の政孝は単身、スコットランドへ渡り、現
地で技術者の目として、ウイスキー作りを体現し、その技術を持ちかえり、ウ
イスキー技術の父として、いくつかの工場でその腕をふるい、独立して、大日
本果汁株式会社(現ニッカウイスキー)を設立。現在は、余市、仙台などのシ
ングルモルト、北海道、鶴などのウイスキーがあり、最近、彼の名をとった
「ピュアモルト 竹鶴 12年」が発売されました。かれの事を書くと、丸々1
号使っても、終わりそうにないので、また、機会があれば書いてみたいと思い
ます。
もう一人の父が鳥居信治郎。竹鶴政孝が帰国して、その腕を振るうつもりであっ
た摂津酒造には、その場所がなく、その場所を提供したのが、この人です。当
時の寿屋(現サントリー)では、新しい事業部門として、本格的なウイスキー製
造を目指しており、現地から技師を招く予定だったが、現地の人から、日本に現
地の人以上の技師がいるといわれ、その名をたずねたところ、竹鶴政孝の名があ
がり、彼をみずからの会社に招き、初代の工場長として、その腕に期待した。
ほとんどの決定は、竹鶴に委任されていたが、工場建設場所を巡り、若干の揉め
事があったと伝えられたいます。
ともあれ、この2人が手を取った事により、ジャパニーズウイスキーが誕生し、
現在に至ります。
他のウイスキーに比べると、生産量は多いものの、国内消費量が多く、他国には
あまり認知されていない感があるが、それでも、世界のウイスキーの一つとされ
ていて、総生産量の多さがそれを証明しています。いずれ、世界に扉が開かれる
時が来ると思います。
[その他のウイスキー]
・ニュージーランドウイスキー・・スコッチタイプのウイスキーで、アメリカン
と同じく、移民達が作ったウイスキー。しかし、好まれて飲まれなかったせい
か、生産量は少なく、あまり出回ってはいません。さっぱりとした味です。
・ジャーマンウイスキー&ウエリッシュウイスキー・・ともに、自国では生産さ
れておらず、主に、スコットランドからウイスキー原酒を買い入れ、自社でブ
レンド、熟成、瓶詰めを行い、販売していあるもの。前者はドイツ産、後者は
イギリス・ウエールズ地方産。ともに便宜上そう呼ばれているだけで、正確な
定義はありません。見かけて、試しに飲んでみるには面白いかもしれません。
ちょっと、長くなりましたが、今回はここまでです。
でわ。
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良いウイスキーには、人と時間、歴史が必要である。
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